導入事例・実績

ボストン・サイエンティフィックジャパン

大量の情報のハンドリングが容易になり、
大幅な効率化とスピードアップを実現

ボストン・サイエンティフィック ジャパンは、大量の情報を収集・管理し、適切な対応や報告を行う業務を効率よく正確に処理するため、アドバンスド・コンサルティングに依頼し、FileMakerで新たなシステムを構築。そのシステムを核としたプロセス改善は大幅な効率化や迅速な対応を可能とし、グローバルでも高く評価された。

POINT
  • 直感的に使いやすく、新人でもすぐに使いこなせる
  • 従来の手作業が大幅に効率化され、1年で投資額を回収
  • やるべきことがTODOリストで分かり業務負担からも解放

非効率な情報ハンドリング業務の効率化を目指す

世界的な医療機器メーカーであるボストン・サイエンティフィックの日本法人ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社は、1987年の創立以来日本の医療に貢献してきた。

医療機器メーカーは、その性質上医療機関や行政などとの緊密な連携や情報交換が必要で、社内外から日々多くの情報が集まる。そして、それらを日々ハンドリングし適切に処理・報告する必要がある。同社では、従来その収集・管理をAccessやExcelで行っていた。

しかし、同社 信頼性保証本部 マネジャー 市東美紀氏は、「年間数万件の情報が集まり、1日に集まる情報量が多いのですが、その形態は大きなExcelデータもあれば、PDFやテキストデータなど様々で、システムに取り込むだけで大変でした。しかも、AccessやExcelは複数人での同時使用には不向きで、基本的に即日対応が求められるのに、待ち時間が多く困っていました」と、情報の処理に限界がきていたことを語る。

直感的に使えるわかりやすいシステムを9カ月で構築

そこで、新たなシステムをつくるべく、アドバンスド・コンサルティングに相談した。その少し前に別のシステム構築を依頼しており、そのシステムと対応を評価しての依頼であった。

プロジェクトは、2016年5月にスタート。要件定義からテストまで9カ月で行い、2017年2月には本稼働を果たした。プロトタイプを比較的容易に作れ、それを確認しながら修正も容易なFileMaker ならではのスピード感だ。また、アドバンスド・コンサルティングのサポートも高く評価。「業務プロセスや法が求める要件をよく把握し、こちらが気付かないところまで指摘してもらえ、とても助かりました」(市東氏)

できあがったシステムは、ログインすると一連の業務フロー図が表示され、フロー図の該当箇所をクリックすると具体的なやるべきことが画面に表示されるなど、直感的に使えるインタフェースとなっている。また、トップページにユーザーのTODOリストが表示されるので、その日処理すべき業務が一目瞭然になっている。信頼性保証本部 高倉宏暢氏は、「画面がわかりやすく、作業が初めての人でもすぐに使えます。また、今までは休みの日でも、作業の漏れがないか気になってしまうことがありましたが、TODOリストで処理状況がわかるので、その心配もなくなりました」と語っている。

効率化と処理スピード向上をグローバルでも評価

新システムの最大のメリットは効率化である。たとえば、情報の取り込みは、Excel、PDFなどのボタンが用意され、その形式を選ぶだけで自動的に変換して自動入力できるようになった。さらに、今後新しいデータ形式が登場した場合に備えて、変化に対応できるようにもなっている。

また、e-GOV電子申請が必要な業務では、XML形式での提出が義務付けられている。行政のページにはXMLファイルを吐き出す仕組みはあるが、各申請項目を手入力する必要があり、手間がかかっていた。新システムでは、このXMLへの変換をボタンひとつで可能にした。「業界初の画期的な機能です。この機能がないと、もう業務が回りません」(高倉氏)

業務のスピードアップも効果のひとつ。収集したデータの処理は、従来は紙で行っていた。しかも、週1回のサイクルだったので、その日を逃すと1週間遅れてしまう。それも、新システムにより、改ざんできないようデータが保護された上でペーパーレスが実現し、毎日報告できるようになった。

同システムは、グローバルでも高く評価されており、ボストン・サイエンティフィック ジャパンの2016年プロセス改善に関するAwardを獲得。「大幅な効率化の結果、1年で投資を回収できました」(高倉氏)

この成果を得て、現在同社ではアドバンスド・コンサルティングの協力を得ながら、全社的に使用する新たなシステムを開発中だ。アドバンスド・コンサルティングはこれからもボストン・サイエンティフィック ジャパンの業務改善に貢献していく。

ボストン・サイエンティフィック・ジャパン株式会社
信頼性保証本部 マネジャー
市東 美紀 氏

ボストン・サイエンティフィック・ジャパン株式会社
信頼性保証本部 スペシャリスト
高倉 宏暢 氏


運営会社

ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社

住所

東京都中野区中野4-10-2 中野セントラルパークサウス15階

URL

http://www.bostonscientific.com/jp-JP/

概要

ボストン・サイエンティフィックは、患者さんへの負担を可能な限り軽くすることのできる低侵襲治療(インターベンション)に特化した医療機器メーカーとして、1979年に米国で誕生。現在では、100ヵ国近くのマーケットで確固たる地位を築く世界最大級の医療機器メーカーとして、世界の医療テクノロジーをリードし続けている。日本には、1987年に進出し、心血管疾患領域をはじめ、不整脈・心不全疾患領域、末梢血管疾患、消化器疾患、泌尿器疾患、婦人科疾患領域、そして疼痛管理の治療領域において、革新的な医療機器を提供している。